資料請求はコチラ
マネジメントエキスプレス2014.6月号

Management Express

ManagementExpressは、ヘアサロンさまのマネジメントにお役立て戴きたい経営情報として、
サロンオーナーさま及びマネージャーさまに毎月お届けしています。

「 美容業界を取り巻く環境レポート2  」
●QBハウスの千円カットサロンを筆頭に、全国で低価格サロンが台頭。東京ではカット料金690円のサロンも登場しています。それでなくとも、クーポンマガジンでの割引サービス、低価格競争が激しくなっていて、問題は低価格の大型サロンの影響を受けて、低料金競争に巻き込まれているサロンが増えていることです。クーポンマガジンは集客効果が期待出来るエリアに限りがあり、リピーターにならないことは理解出来ていても、指名客の少ないスタイリストのために活用を続けられているサロンが多いのが現状です。売上の50%以上が人件費に回り、アシスタント・スタイリストの育成・教育にかなりの資金を必要とする美容室の収益構造では低料金経営は難しく、QBハウスのように社員はすべて経営者の中途採用で教育投資が不要、さらにシャンプー台を置かずに水回りの投資が不要、自動販売機を導入してフロント業務が不要、しかも安価な内装費、その上に資本力が豊かだから成り立っていると考えられます。シャンプーもヘアカラーもパーマもいらない、髪が伸びたからカットをするという顧客が中心の千円カットサロンと、しっかりしたカウンセリングを実施しながら、トータルビューティでお客本人のなりたい女性像を実現するサロンでは、もはや業態・顧客対象が全く違うと考えた方がいいのではないでしょうか。

●かつては、カットスタイルを4パターンほどマスターすると、スタイリストデビューができる促成栽培の時代がありましたが、このようなスタイリストがやがて伸び悩むことの反省から、デビュー期間を遅らせることに繋がっています。今、若い美容師さんのためのベーシックを大切にするPEEK-A-BOOが再び注目されたり、月刊誌Ocappaの技術連載企画が支持されているのも、改めてベーシックテクニックの重要性が見直されていることが背景にあるのは間違いないと思います。

●アシスタントがゆとり教育世代に突入したことと相まって、1ヵ月の練習時間は、全国平均で1ヵ月約20時間に激減していると指摘されています。しかし、全国のアシスタントの練習時間を報告させて、それを全国ネットで発信することにより、グループダイナミクスの現象が起きている部分もあります。若い美容師さんは、最初の4~5年の頑張りで、その後の40~50年の美容師人生が決まると言っても過言ではなく…美容師人生の杖となる美容技術(カウンセリング~デザイン表現力)を右手に、意味あるアシスタント時代を過ごして戴きたいと思っています。

●一般誌の美容企画の低調・停滞によるヘアスタイルのマンネリ化の問題については、JJ・CanCanなどの赤文字系女性誌のブームに始まって、この10年以上「モテ系」「ゆるふわ系」などの、俗にいう赤文字系ヘアスタイルのブームが続きました。多くは、セミロング・ロングが中心で、パーマと言いながらアイロンでスタイリングをするのが当たり前でした。しかし、さすがにこのテイストに 飽きがきて、しかも「お嬢様」女性像も飽きられて、JJも厳しい状況が続いています。また、これらと同時に、一般女性誌に登場するヘアスタイルにも影響力の低下がハッキリと見て取れる状況で、最近では一般女性誌の低調ぶりを見て、広告掲載を見直すサロンも増えています。

オトナ世代対応について、ある美容室オーナーさんのコメントです。「40代以上の女性客にセニングするスタイリストがいる…何でセニングするの?勘弁してよ…」若いときならいざ知らず、髪にコシが無くなったり、薄毛に悩みを持ち始めるオトナ世代に向かって何も考えずにセニングして、指名されたり、リピートされることはないと言われます。また、「指名が欲しかったら、午前中のお客さまを大事にすべき!」と言われています。そういうお客さまは、計画的で1ヵ月に1回近くは来店されるし、時間がつくれるお客さま…確かに、売れるスタイリストさんの指名予約は、必ず朝一から入っています。しかも、雨が降ってもキャンセルしないお客さまが多いということです。逆に、午後2時から3時あたりに予約するお客さまは、ドタキャンが多い。午前中のお客さまを大事にするスタイリストが売上を伸ばすという、現場に通暁する美容師さんならではの鋭いご指摘でした。

●美容室のビジネスの基本は、「リピートビジネス」であり、「エリアビジネス」です。そして、確かな技術を必要とする「教育ビジネス」です。最近では、この基本を強調するケースが多くなっています。新規集客も大事ですが、失客対策はもっと大事になると確信しています。また、高額の宣伝広告費を投入して、フリーペーパーを使って集客してもリピートが少なければ、課題は解決しない…ここでいう新規客は、必ずどこかの美容室が失客したお客さまなので、これまで通った美容室や美容師さんに対して、何らかの不満や問題を抱えていると想定出来ます。このようなお客さまをリピートさせるには、確かな美容技術(カウンセリング~デザイン表現力)が必要であり、問題解決能力が備わったスタイリストでなければ対応するのは難しいと言えます。よって、正攻法(ビジョナリーカンパニー)で成長発展している美容室の仕組みの1つに、スタイリストのお客さまを後輩スタイリストに引き継ぎ、キャリアのあるスタイリストが新規のお客さまを担当する方法でサロン展開している場合も見られます。生涯顧客・生涯美容師・生涯美容家…という言葉がよく聞かれますが、まさしく美容の仕事の本質ではないでしょうか。(すべてはまた来たいと思う美容室かどうか、また会いたい美容師さんがどうか)美容におけるエリアビジネスは、商品のように全国で販売されるものではないという点、また、地域主義であったり、地域のお客さまの繋がり、ひとりの美容師さんがひとりのお客さまのためにつくる唯一無二の一度きりの商品であり、お客さまは地域の美容室の美容師さんを選んでオーダーするという極めて人間らしい、エリアが限定されるビジネスです。教育ビジネスは、教育産業として自店の教育をどう考え、改善改革しているのかが成長発展・継続に強く結びついていることと言えます。

LIST